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【最後の重戦車】Object 279 を作る(タコム 1/72)その2

Object / Объект / Obiekt ?

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ソ連 異形の重戦車 Object279 (オブイェークト279)のプラモの話を進めますが、まず始めに小ネタを。 1995年発行の『クビンカ戦車博物館コレクション ロシア戦車編』(訳:高田裕久) というムックがあります。 雑誌モデルアートの臨時増刊です。

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この文中では、試作車の呼び名「Объект」はすべて「Obiekt」と記載されており、ググるポーランド語の"object"に当たるようですね。以前はこのようなつづりを使っていたのでしょうか。確かに”object”は「オブイェークト」とは読めないですからねえ。

まあ、このblog中では「Object 279」で統一していきたいと思います。

ちなみにこの本、マニアにはたまらないですね。いつの日かクビンカに行く時にはこれを携えていきたいものです。

Object 279 のプラモ

2013年にAFVプラモ業界に珍事が起こりました。

Object 279 のプラモ(インジェクションキット)というニッチな製品が、同じ年に3社から一斉に発売されたのです。 パンダホビー、アミュージングホビー、タコムの3社から、すべて1/35です。この年のワンフェスで見た記憶があります。 なんでこんな一度に発売されたのか謎なんですが、前回 の考察では2008年~2012年の間にお化粧直しされたので、その時期と関係があるかもしれませんね~(取材が許可されたとかで)。

そしてその6年後となる2019年、タコムから1/72が発売されました。 1/35のタコムの製品には、核戦争を思わせる化学防護服の兵士が付属していてイカしてたんですが、 この1/72では同じく化学防護服兵士付き、さらに2輌セットという大盤振る舞い。そりゃ買うよね。

さて、ホビーサーチ https://www.1999.co.jp さんから検索したObject 279 プラモの年表はこんな感じです。

発売年月 メーカー スケール ひとこと
2013年8月 PandaHobby 1/35 履帯は分割固定式。エッチングパーツ入り。
2013年10月 Amusing Hobby 1/35 履帯は分割式。ピンで固定なので一番上級者向けか?エッチング、クリアパーツ入り。
2013年11月 TAKOM 1/35 履帯は分割固定式。主砲が2つから選べ、 化学防護服の兵士 が付属しててお得感。
2019年8月 TAKOM 1/72 2輌セット1/35と同様に主砲が2つから選べ、 化学防護服の兵士が付属。そして2台入り!

タコム 1/72 Object 279 買ったよ

いよいよここからが本題です。

というわけで タコムの1/72 Object 279 2輌セット を2019年の12月に購入しました。約3,700円。なかなかいい値段ですね。 わくわくしながらランナーのパッケージを開けていきましょう。わくわく。

ランナー

パッケージ内容をランナーごとに見ていきましょう。パーツ数は少なめですが、ディテールはとてもくっきり精細です。

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AランナーBランナーです。足回りですね。履帯は部分分割式です。

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Cランナー、Dランナーは車体と砲塔です。Dランナー中央部には2種類の砲身(130mm砲と152mm砲)がありますね。

車体後部上面にはメッシュやバールなどのOVMがあるんですが、このモールドが非常に細かくて感心しました。 0.3mm真鍮線より細かいです。↓

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エッチングパーツはライトガードと、砲塔右前部の「#」型のもの、操縦士用ペリスコープです。

化学防護服の兵士

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化学防護服の兵士はこんな感じのランナーです。AK-47っぽい銃が2種類ありますが、片方は銃床がないです。

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兵士の服のしわ、ゴーグルなんかのディテールも非常に精細です。

マニュアル

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マニュアルは厚手でカラー刷りの塗装図があったりして豪華です。 マニュアルの誤りや指示漏れもほとんどなかった気がします。

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左が152mm装備のObject279。 152mm砲装備のって写真を見つけられなかったんですが、本当にあったんですかねえ? 右は130mm砲装備、「120」マーキング。写真を見る限りこのマーキングは砲塔左側面だけで、右側面には描かれてなかったようです。 長い130mm砲の方がかっこいいので今回はこちらを作ります。

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3色迷彩。隣のトラックは…新製品ですかね。

というわけで次回からさくさく組んでいきましょう。

(2020/05/08 写真サイズを長辺1600ピクセルに適正化) (2020/05/30 冒頭を少し修正)