メモって分析するblog

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15年ものの鉄フライパンと中華鍋の再生

我が家ではリバーライトの鉄のフライパンをずっと使っています。かれこれ15年を超えました。 15年間、ほぼ困ることなく使っていだんですが、最近焦げ付きやすくなっていました。 固い不織布でゴシゴシして焦げ付きを取ったりしたんですが、鉄の地肌が出てからはかえって焦げやすくなった感もあり。

どうしたものかなあと思っていたところ、この樋口直哉さんの記事を読んでいっちょメンテナンスしてみるかとなった次第です。

樋口直哉さんの、この記事です。

note.com

鉄フライパンと中華鍋

リバーライトのフライパン

最初に妻が購入した普通のフライパンのほか、玉子焼き用、揚げ物用鍋もリバーライトです。 リバーライトのフライパン、「…あれは、いい物だ」がよく分かるサイトを紹介しておきます。

www.furaipan.com

山田工業所の中華鍋

フライパンと同じ頃に山田工業所の中華鍋を横浜中華街で購入し、これまたずっと使っています。 炒飯や炒め物はもちろん、トマトソースを作る時もこいつです。リバーライトの揚げ物鍋を買うまでは揚げ物もこれが使われてました(危ない)

鉄フライパンの再生メンテナンス

0.作業前の状態

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再生処理前のフライパンです。
15年以上使ってきた割にはマシ、かな。ただしここのところ焦げ付いたりしたときに研磨剤入りの不織布(100均で売ってる緑色のざらざらしたやつ)でガシガシこすったりしていたので鉄が露出して赤錆が出ている感があります。

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縁(へり)の部分は焦げがこびりついてます。

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外側は積年の油と焦げが凝り固まったものがつやつやと1層覆っています。

1.ガスバーナーで焦げを炭化

まず焦げを取る必要がありますが、ちょっとやそっとこすっただけで落ちるものではないので、手っ取り早くガスバーナーで炭化させます。 まわりに可燃物があってはいけないですし周囲は暑くなるので、屋外の安全な場所で行います。

ちなみに使ったバーナーは安心と信頼の「SOTO」新富士バーナー製で、逆さにしても使える優れものとのことです。

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一箇所を30秒~1分くらい炎を当てていると、十分な高温になり焦げが炭化します。

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焦げ部分は火花が飛んだり煙が出たりします。最後は白くなってポロポロになったりします。つまり炭化を通り越して灰ですね。

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30分ほどかけてじっくり全体を焼き切りました。 炭化を通り越して灰になっているし、赤錆になっちゃったりしているので(※)ちょっとやりすぎたかもしれません。

※確か黒錆(Fe3O4)をさらに熱すると赤錆(Fe2O3)になった、ような。

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外側の一番焦げ付きが厚かった部分もこんな感じ。完全に灰になっているところは触れば鉄の地肌が出ます。

2.サンドペーパー掛け

次にサンドペーパーで残った焦げを削り取りつつ、一皮むいて鉄の地肌を出します。

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まずは80番のサンドペーパーで全体をこすりました。15分くらいかな。

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次に#120、#240と目を細かくしながらペーパー掛けします。 粉が飛ぶと面倒なので、耐水ペーパーで濡らしつつやっています。 細かい傷がないほうが今後焦げ付きにくくなると思いますので、#400までやっておきました。 #400までいくと、削るというより磨くという感じになってきます。20分~30分くらいですかね。 まあ#200位で十分な気もします。

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ペーパー掛け完了後です。鉄の地の色が出ています。 隣の卵焼き用フライパンは先に作業したものです。 同じリバーライトの製品なのですが、鉄の色の違いを見てみてください。

3.空焼き(焼き入れ・焼き込み)

ざっと洗剤で洗ったら、空焼きと油ならしをします。

空焼きとか焼き入れとか焼き込みとか言われるもので、要はフライパンを高温に熱して表面に黒錆と言われる四酸化三鉄(Fe3O4)を発生させるものです。

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長時間火にかけるので、安全装置が付いていない安いカセットコンロが最適です。

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火力全開で2~3分、おっ、色が濃い部分が出てきました。

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青黒い四酸化三鉄の部分が拡がっていきます。いい色です。 1~2分ごとに炎が当たる場所をずらしてまんべんなく火にかけます。

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サイドの部分もしっかり火にかけます。

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全面を空焼き完了です。30分くらいはかかりました。

4.油ならし

油ならしはフライパンに油をたっぷり1/3くらい注いで5分熱する、というやり方もあるようですが、油をケチってクズ野菜を炒める方法で行いました。

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油を深さ5mmくらい注いで、クズ野菜としてネギを炒めてみました。 野菜を炒める必要性も議論があるようですが、油を劣化させて表面に鉄臭さを取るために香味野菜が良いとかの説があるようです。

ちなみに樋口さんのサイトでは乾性油のクルミ油とかアマに油が良いとありましたが、お高いので普通のサラダ油(なたね油)です。

この時点でフライパン表面がツルッツルになっています。炒めてるネギが滑る滑る。

5.完成

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油を拭き取って完成です。
ちなみに卵焼き用フライパンは緑っぽい色になったんですが、フライパンは青紫っぽい色合いになりました。 どちらも同じリバーライトなので材質は同じだと思いますが、不思議。 熱する時間の違いとかですかね。

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外側もこんな感じです。 焦げ付きが取れて表面の横縞がよく見えました。付け根は少し赤錆(Fe2O3)になっちゃいました。

中華鍋も再生しました

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こんな感じで中華鍋も再生しました。 炒飯がおいしく出来ましたですよ。

フライパンも中華鍋も、15年以上メンテなしで使えてたってことは、やっぱりテフロン加工のフライパンに比べるとコスパがいいですよねえ。愛着も沸きますし。