コロナ禍のネット
コロナ禍として歴史に残るであろう2020年、すっかり在宅でのリモートワークが普通になり、また我が家でも Netflex+Spotify+フォートナイト+在宅ワーク が同時に使われるなどネット環境の利用度合いがどーんと高まりました。
その結果、ネットが遅い!と家族から声が上がることが頻繁になってきたのです。
- コロナ禍のネット
- 無線LANをWi-Fi6(802.11ax)へ
- 10年もののVDSLルータ RV-230E 交換大作戦
- IPv6への移行
- 新しい機器の設置、設定
- 新しいおうちネットワーク
- 古い機器 RV-230SE の返送
症状
- 夜など、ネットがクッソ遅くなる。スピードテストすると上り下りとも一桁Mbps。なによりJitterが数百~1000ms 。
- 仕事中でも、Zoom会議で音声が途切れる、リモートのPC操作が止まる。
- 10年もののルータ(ホームゲートウェイ)を 再起動すると直る 。30~50Mbps、Jitter数十ms。最近は1~2日に1回再起動。
- 電子レンジを使うと、その間だけ無線LANが死ぬ 。2.4GHzの電磁波ァ!
フレッツ光ネクスト マンションタイプ VDSL方式 の上限
我が家は賃貸なので回線は フレッツ光ネクスト マンションタイプ VDSL方式 です。 1本の光回線を住人で共有しており、さらに接続方式が電話回線(メタルケーブル)を使うVDSL方式のため、光回線といえども仕様上100Mbpsしか出ないのです。 幸いにも戸数は10戸ほどと多くないのですが、とはいえ100Mbpsの上限は超えられない。
おうちネットワーク一新計画
ルータの再起動を繰り返す生活はやってられんということで、 100MBpsの上限は仕方ないとしても、ネットワーク環境を改善すべく、機器を一新することにしました。
「おうちネットワーク一新計画」です。
無線LANをWi-Fi6(802.11ax)へ
手始めに、Wi-FiアクセスポイントをWi-Fi6対応のものに更改しました。 これまでは約5年前に購入したIEEE802.11ac/n対応のもので、主に 2.4GHz帯 (11n) を使っていたのですが、我が家は電子レンジに近く、電子レンジを使うたびにネットワーク障害がwww
必ずしも買い替える必要はなかったものの、すでに5年以上たっており、最近はWi-Fi6(802.11ax)がメインストリームとのことで、さっさと交換。 Wi-Fi6は5GHz帯ですが、我が家は1フロアの賃貸で広くないし、壁も薄いし、問題なしですわ。
価格コムのWi-Fi6対応製品の中で、お手頃、最新、定番(BUFFALO)ということで、 WSR-3200AX4S としました。11000円くらい。
設置と設定
ほとんどなにも設定するところはないです。 ケーブル繋げるだけで、デフォルトのオートモードでAP(アクセスポイント)として動作し、DHCPで自分のIPアドレスを設定します。
WPA2とWPA43のSSIDがデフォルトで用意されているのですが、iPhoneはWPA3で接続できたものの、Amazon EchoやPCなどはWPA2で接続しました。
WSR-3200AX4S にした効果
- 電子レンジの影響がなくなった
- 体感速度はほとんど変わらない。VDSLルータが遅くなる事象はそのまま(当たり前)
- つまりあまり変わってない
10年もののVDSLルータ RV-230E 交換大作戦
根本対策のためには10年もののホームゲートウェイ(VDSLルータ)を一新しないといけないわけです。 ところが、これはNTT東日本からのレンタルルータで、NTTに交換してもらわないといけない。 新品に勝手に交換しようにも、そもそもVDSLルータなんてほとんど市販されてない。
「RV-230SE 交換」などで検索してみると、なんだか一筋縄ではいかなさそう…?
RV-230SE→RV440MI交換でVDSLの速度が大幅UP : 駄文置場
NTTの怠慢を許しちゃいけないと思う | 重い腰をいつ上げるのか
基本的に故障しないと交換してもらえないってマジか。 そこで、最悪、機器交換してもらえなくても改善が期待できる、IPv6への移行も併せて申し込むことにしました。
NTT東日本 フレッツ受付センタ【0120-116116】
電話してみた。
「最近は1~2日に1回再起動しないと通信が激しく遅いです」
「10年以上使っている機器なのですが(強調)、ホームゲートウェイがちょっと壊れかけてるのかな~と思います(なので、新しいのに交換してほしい)」
「この際、IPv6にしたいです(なので、新しい機器にしてほしいな)」
NTT「お調べしましたが、お使いいただいているホームゲートウェイはだいぶ古いので、IPv6に対応している新しい機器に交換させていただきますね~」
「あ、そうなんですか。じゃあお願いします(よっしゃあ)」
NTT「新しい機器はRX-600KIというものですが、それとは別にもう一つ機器がありますがよろしいでしょうか」
「OKですOKです」
こちらのブログによると、RX-600KIは2019年5月に発表された最新のもののようです。やったね。
ちなみに、https://flets.com/customer/tec/v6option/connect/ によると、古いほうのRV-230SE10でもIPv6対応となっています。交換してくれてよかった。
IPv6への移行
IPv6 への移行手順をまとめておきます。
IPv6の仕組みなどは各自勉強するとして、とりあえずNTT東日本のこのページを読んでおきました。
IPv6といっても IPv6 IPoE方式と、IPv6 PPPoE方式があるようですが、わざわざ旧来のPPPoEを使う理由はないので、プロバイダが対応していれば(大手はたいてい対応しているはず)IPoE が正解でしょう。
IPv6 IPoEは10Gbps、IPv6 PPPoEは1Gbpsといった説明があるサイトもありますが、我が家はそもそもVDSL方式なので、100Mbps しか出ません。 それでもPPPoEのオーバーヘッドがなくなれば遅延とか実効速度は良くなるでしょう。
NTT東日本への申し込み
フレッツ光を前提として、NTTへ「フレッツ・v6オプション」の申し込みが必要です。 電話でIPv6にしたい旨伝えるか、サイトから申し込むかのどちらかです。 サイトから申し込む場合は初期費用2200円が無料になるようです。
電話だとこんな流れでした。
- あらかじめ契約書類を探してフレッツ光のお客様ID(COP+8桁数字)、アクセスキー(8文字くらいのパスワード的なもの)を準備
- 12月19日 フレッツ光受付センタ【0120-116116】へ電話
- 12月23日 VDSLモデム、ホームゲートウェイの配送、到着
プロバイダへの申し込み
プロバイダへの申し込み方法はプロバイダによってそれぞれです。 私のところはサポートサイトからwebで申し込みして、2時間後には利用可能になっていました。
新しい機器の設置、設定
VDSLモデムと光ルータ(ホームゲートウェイ)の到着
12月23日、NTTからVDSLモデムとホームゲートウェイが届きました。 この2箱のほかに、旧機器返送用の紙袋なんかもセットで梱包されてました。
接続方法
「RX-600KI VH-100 接続」で検索したら出てきたYahoo知恵袋。
至急お願いします。ネット回線契約をしたら、NTTからVH-1... - Yahoo!知恵袋
電話線 -[VDSLモデム]-[ホームゲートウェイ]-[ Wi-Fi AP]
という接続です。
VDSLモデム VH-100「4」E「S」
右が VDSLモデム VH-100「4」E「S」、左の一回り大きいのがホームゲートウェイ RX-600KIです。 それにしてもなんなのこの書きにくい型番は…。
さて、まずVDSLモデムを接続します。
「LINE」端子に電話線をぶっ挿し、「LAN」端子にLANケーブルを挿すのみ。 ACアダプタを挿して、電源を入れます。 電源ボタンも設定画面もありません。 しばらく待ってグリーンのランプが灯ったらOK。
ホームゲートウェイ RX-600KI
マニュアルにあたるのはこの1枚だけ。
「WANポートでRJ-45をご使用になる場合」の接続です。
VDSLモデムからのLANケーブルを「WAN」ポートに、Wi-Fi AP
「TEL1」には電話機を接続します。
「LAN1」~「LAN4」にはPCやスイッチなどの有線LAN接続用です。
3分ほど待つと、「ひかり電話」が緑点灯しましたので、電話ができるかテスト。
OK 。
PCを「LAN」ポートに有線接続して、http://192.168.1.1/ から設定画面を開きます。 PCのIPv4イーサネットアダプタの設定をDHCPにしておきました。
最初に管理者アカウントのパスワードを設定します。 外部との接続口になる重要な機器なので、ランダム文字列で出来るだけ長いパスワードとしました。
次にプロバイダの接続ID、パスワードを入れます。 接続IDが初めから入っていたのはなんでなんだろう…?
有線接続したPCからYahooなどのサイトを開いてインターネット接続テストです。
OK!
スピードテスト
回線のスピードテストをやってみました。
おお、速い!
下り100Mbpsフルで出てます。上りも43Mbpsって出すぎなんでは? Jitter 3ms、1桁なんて初めて見た。 これまでは数十msが普通で、ルータが不調で再起動する前は Jitter 1000ms(1秒やんけ)とかあったからなあ。
IPv6テスト
IPv6の接続もできています。
ネットワークアドレスの変更とWi-Fiアクセスポイント接続
RX-600KIのデフォルトではネットワークアドレス 192.168.1.0/24 ですが、おうちネットワークは 192.168.0.0/24 としているのでRX-600KIのIPアドレスを変更しました。 ついでにDHCPのリース期間を長くして、リースアドレス範囲も変えておきした。
Wi-FiアクセスポイントWSR-3200AX4S を接続して、接続完了です。
RX-600KI とVH-100「4」E「S」にした効果
- ネットが遅いと感じることがなくなった
- スピードテストで下り90Mbps前後、Jitter 1桁msが安定して出る
- フォートナイトのラグを感じることがほとんどなくなった
- 設置場所周辺を掃除した
グレイト。
新しいおうちネットワーク
おうちネットワークの構成図です。
古い機器 RV-230SE の返送
最後に、古いホームゲートウェイをNTTに返送します。 箱が無かったので付属の紙袋に適当に緩衝材を詰め込んでおしまい。